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『海を飛ぶ夢』 感想&予告編 -ハビエル・バルデムの情緒豊かな演技に釘付けの一作

人は誰でもいつか、おくりびと、おくられびと――。

前回ご紹介した映画は『おくりびと』でしたが、今回ご紹介する映画では「おくられびと」に焦点が当てられています。
「尊厳死」という形で、自ら、「おくられびと」になることを選んだラモン・サンペドロ。実在した彼の手記をもとに作られた映画です。 『おくりびと』とのつながりは・・・

「アカデミー賞外国語映画賞」です。

ハビエル・バルデムの演技が素晴らしすぎる一作です!(T▼T)

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満足度:★★★★★
2004年:スペイン、フランス
監督:アレハンドロ・アメナーバル
出演:ハビエル・バルデム、ベレン・ルエダ、クララ・セグラ、ロラ・ドゥエニャス、マベル・リヴェラ

あらすじ
船員として世界中を旅していたラモン・サンペドロ(ハビエル・バルデム)は、25歳の夏、岩場から海へとダイブし、頸椎を損傷。四肢麻痺の身となってしまう。
それから26年。兄家族からの世話を受け続けていたラモンは、自らの選択で人生に終止符を打ちたいと希望するが・・・。

★実在の人物、ラモン・サンペドロの手記『レターズ・フロム・ヘル』(西: Cartas desde el Infierno; 1996)をもとにした映画です。

特徴と見どころ
・ハビエル・バルデムの素晴らしい演技
・美しい映像と音楽
・心に沁みわたる脚本


感想
タイトルにひかれ、何の予備知識もないまま、スカパーで見たのですが・・・
すご~く良かったです。

事故で四肢麻痺になり、その後の26年間をベッドの上で過ごした実在の人物ラモン・サンペドロ。彼は、「魂の自由」を求め、国に対して「尊厳死」を認めさせようと裁判を起こすのですが・・・
何年も前、日本のニュースでも取り上げられていたような記憶があります。

この映画は、その彼の手記をもとに作られた映画なのですが、映画の間中ずっと「あなただったら、どうする?」と問いかけられているように感じました。
それは、「あなたがラモンだったら?」という問いかけに終わらず、この映画に登場してくる全ての人物について - 「あなたが彼の父だったら?」「あなたが彼の兄だったら?」・・・と考えさせられるもので、ヘビーなのだけれど・・・

だけど、だからこそ、とても心に染みました。

美しい映像。美しい音楽。それに負けない素晴らしい役者陣。
中でも、主役のラモンを演じたハビエル・バルデムの演技には目を見張るばかりでした。ハビエル氏は30代半ばで、50代の役を演じていたそうなんですが・・・
わたしは映画を見終わるまでそのことを知らなかったので、本当に驚きました。

映画の中には、事故当時の20代のラモンが出てきていたのですが、やけに男前の役者使ってんなぁ~と、よもや、同一人物だとは思っていなかったくらいです。
よくよく考えれば、そっちのが通常のハビエル氏に近いという・・・( ̄◇ ̄;)

まぁ、ともかく、このハビエル氏が本当に素晴らしい!!!
ラモンは四肢麻痺のため、当然、動かせるのは首から上のみ。つまり、顔の表情だけで全てを表現しているのです。
しかも、その顔だって、50代に見えるようにするための特殊メイク!
頭だって、禿げ上がっているのに・・・

なんともセクシー。
彼の回りの女性たちが彼に魅了されてしまうのも、うなずけます。

ところで、この映画の中で、「どうして死にたいのか?」という理由については、くどくどとは出てきません。
そのため、素敵な女性たちに愛され、その存在を必要とされているラモンが、自分の父や兄の反対を押し切って、「死」を選ぶのは、「傲慢」に見えなくもありません。

けれど、その選択に至るまでに、ラモンがどれだけ思いを巡らせたのか・・・
それは数少ないラモンの言い分から、そして、何よりも彼の表情から十二分に発せられていたように思います。

とても印象的だったのが、ラモンの世話をずっとしてきた、兄嫁のヌマエラ言葉です。
「尊厳死」を巡る裁判をおこすための弁護士が、ヌマエラに「あなたは(尊厳死に)賛成なの?」と尋ねると、彼女は「ラモンの意志だから」と答えます。
「でも、あなたの気持ちは?」とつめよられても、静かに首を振り、「大事なのは彼の思い、私は関係ないわ」と。

そして、「見て欲しいものがある」とラモンが書きためた詩の数々をフラウに見せるのです。「とても美しい詩よ。全部とってあるの。」と。

・・・なんて強い、そして、なんて愛情深い女性なんでしょう!

そんなヌマエラが唯一激高したシーンでの台詞 - ラモンの「尊厳死」に対する考えをこっぴどく批判した神父に対して - もまた非常に心に残りました。

「あなたがテレビで言ったことは一生忘れません。『ラモンの家族に愛情が足りない』だなんて。義弟は愛情に包まれて生きています。
わたしは長いこと世話をして、息子のように愛しています。
誰が正しいのかわかりません。
命はわたしたちのものではなく、神に帰属するのかどうか。
---でも、1つだけわかります。あなたはやかましいわ」


・・・ふと気づいたら、ラモンとヌマエラについてばかり書いてしまっていましたが・・・

ともかく、心にずしんとくる傑作映画です。
「海を飛ぶ夢」 --- それは、ベッドに釘付けにされたラモンの心が求めてやまない夢だったのです。


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MEMO
2004年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞、主演男優賞、ヤング・シネマ賞(外国語映画賞)
2004年アカデミー賞外国語映画賞
2005年ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞
他、多数受賞


予告編
http://youtu.be/KSsrxeEapMc



突然の事故で・・・

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