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『イントゥ・ザ・ワイルド』 感想&予告編 - 厳しすぎる大自然、そして衝撃的なラストに震えた一作

前回ご紹介した『皇帝ペンギン』では、冬が近づくある日、ペンギンたちが一斉に「約束の地」(オアモック)を目指して旅に出ました。
今回ご紹介するこの映画では、一人の青年が「約束の地」(アラスカ)に向かって旅立ちます。

広大な自然の中、己の力のみで生きようとした彼が行き着いた先。壮大な景観と何とも言いがたいエンディングが印象的な1本です。

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満足度:★★★★
2007年:アメリカ
監督:ショーン・ペン
出演:エミール・ハーシュ、ハル・ホルブルック、キャサリン・キーナー、ウィリアム・ハート、ヴィンス・ヴォーン

あらすじ
1990年夏、アトランタの大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は、両親にも仲のよかった妹にも何も告げずに旅に出ます。
物質社会からの脱出。車を乗り捨て、手持ちのお金を燃やして旅を続けるクリス。
道中、様々な人と深い絆を結びながらも、最終的には独り、アラスカの荒野へと辿り着いた彼は・・・。

※ベストセラーとなったノンフィクション本「荒野へ」の映画化です。

特徴と見どころ
・壮大すぎる自然
・実在の人物クリスを演じたエミール・ハーシュの迫真の演技
・クリスの途方のない生き様


感想
一言で言うと、「骨太」という感じの映画でした。
正直なところ、能天気なわたしでは共感しがたい作品ですが・・・
壮大な自然を余すことなく映し出したフィルム、そして、18キロもの減量をして撮影に臨んだというエミール・ハーシュの鬼気迫る演技は、ずっしり心に響いてきました。

実在した人物クリス。
彼は裕福な家庭で育ち、優秀な成績で大学を卒業。両親からは今後の進路に期待が寄せられていました。
けれど、彼はある日突然姿をくらましてしまいます。

一見、何不自由のない家庭のようでありながら、実は複雑な関係のために喧嘩の絶えなかった両親のもとで育てられたクリス。同じ境遇でともに生活を送ってきた妹は「兄が旅に出た理由は分かる気がする」と語ります。
言葉にすると陳腐になってしまいますが、両親や社会への反発心、己の探求、抑えがたい未知の世界への衝動、そんなものが彼を奮い立たせたのかなと思います。

これまでの暮らしを投げ捨てて、全てから解放されたい、そんな思いは誰もが1度は思い描くこと。そして、そんな思いから旅に出ることもままあることかと思いますが・・・
車を乗り捨てて、持ち金を燃やしちゃう。そんなストイックなことはなかなかしませんよね~。
ま、持ち金燃やした後で、アルバイトしたりするから、そこは若気の至りって感じで、ちょっと笑えましたが。

ともあれ、クリスはアリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへとたった一人で移動を続けていきます。そして、その道中で出会った人々と、まるで兄や妹、父母、祖父であるかのような深い関係を築いていきます。
人懐っこく、誰とでもすぐに打ち解けられるようなクリス。

でも、ナイーブすぎる心は、どうしようもない深い闇を抱えていたのか・・・
それとも、自分だけの力で生きてみたいという欲求が強すぎたのか・・・

ともかく、彼は、たった独りでアラスカの荒野へと踏み出していきます。
その地で、偶然見つけた、オンボロのバス。
彼はそのバスを寝床とし、本から得た薬草の知識、旅の途中知り合った仲間から得た獲物を燻製にする方法を糧に、自活を試みます。

壮大で厳しい自然の中で、己の限界に挑むかのようなクリスの旅の終わり。

その結末はあまりにも・・・
これはもう、わたしのようなお気楽な人間からすると、正直、あほらしく思えてしまったりもして・・・
でも、前述したとおり、クリスの最期を演じたエミール・ハーシュが本当に鬼気迫っていまして。最期の最期の彼の表情、夢に出てきそうなほど、心に残りました。

そしてまた、クリスが旅の途中で出会った人々との交流、彼が辿った大自然の景観の美しさは、ロードムービーの醍醐味を十二分に味あわせてくれるものでした。
骨太なロードムービー、ぜひ、ご堪能あれ。


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予告編
http://www.youtube.com/watch?v=eQyE0Mu97Ec



骨太なロードムービー
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