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『扉をたたく人』 感想&予告編

先週よりも最高気温がマイナス5度くらいの今週。一気に冬めいてきましたね。
そろそろ紅葉が楽しめるかな?

寒くなると家から一歩も出たくなくなるもの。子どもができる前は週末といえば、映画をいっぱい借りてきて、カウチポテトに走っていました。
今は遊びたいさかりの子どもに付き合って、寒さに震えながら公園遊び。ふうう。

ともあれ、寒くなってくると、なんとなく「しんみりいい話」が見たくなるんですよね~。そこで、今宵はこの映画をご紹介。わたしも久しぶりにリピしようかな♪

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扉をたたく人@ぴあ映画生活
2007年:アメリカ
監督:トム・マッカーシー
出演:リチャード・ジェンキンス、ヒアム・アッバス、ハーズ・スレイマン、ダナイ・グリラ
満足度:★★★★★

あらすじ
妻に先立たれて以来、心を閉ざしていた大学教授のウォルター(リチャード・ジェンキンス)。彼は出張でニューヨークを訪れた際に、マンハッタンの別宅で見知らぬ若いカップル-ジャンベ奏者のタレク(ハーズ・スレイマン)と彼の恋人でセネガル出身のゼイナブ(ダナイ・グリラ)-に遭遇します。
二人はその部屋を騙されて貸し出されたようで、ウォルターは渋々ながら行くあ
てのない二人に部屋を提供することにし、次第にタレクがたたくジャンベに心を奪われ・・・。

感想
20代のわたしなら、この手の切ないラストには文句を言っていたかもしれません。
まあ、わたしも、大人になったってことかしら?
え?こんなエンディング?と、ちょっとした拍子抜け感を味わいながらも、じんわり胸に広がる感動を抑えられませんでした。しみじみと、いい映画だったなぁ~。

主人公は、リチャード・ジェンキンス扮する大学教授のウォルター。
去年の指導要項の西暦だけを上書きして使うくらいなので、講義に情熱を注いでいるわけもなく、かといって、生活に楽しみがあるというわけでもなく、かなり無気力な状態です。
そんな彼の望みと言えば、妻が遺したピアノを弾けるようになること。でも、老齢にさしかかった彼がピアノに取り組むのは難儀なことで、ピアノ教師もお手上げ状態。

ただ淡々と日々の日課をこなしていくウォルター。
けれど、一人の青年 -ジャンベ(西アフリカの太鼓)の演奏者・タレク=ハーズ・スレイマン- とひょんなことから知り合いになり、それが、そんな彼の日常を変えていくのです。

ウォルターはタレクが奏でるジャンベの音に無性にひかれてしまったんですね。で、タレクからジャンベの手ほどきを受けるようになります。始めはおずおずと、けれど、すぐにその魅力の虜になり、次第に力強い音色を響かせるウォルター。
そして、ジャンベを叩くにつれ、解放されていくウォルターの心。彼の心は再び「生きる」ことを思い出していくのです。

けれど、そんな折、タレクは地下鉄で無賃乗車の疑いをかけられ、逮捕されてしまいます。
それは全くの誤解だったのですが、シリア出身のタレクは、911以後、ピリピリとしている警官の手から逃れることができず・・・
そして、彼は、ノンリーガル(不法滞在者)の身だったため、入管の拘置所へ送られてしまいます。

何年もアメリカで暮らし、アメリカの学校を出ていたタレク。
911以前であれば、難民として認定されるケースが多かったのですが、911以後は刻々と政府の対応も変わっていっているため、弁護士もお手上げ状態で・・・。

拘置所でウォルターと面会する時のタレク、もとい、ハーズ・スレイマンの演技が素晴らしかったです。面会の度に、だんだんと追い詰められていく様子。拘置所での処遇については、ちらりとしか発せられていないのですが、そのタレクの様子から、そこでどんな不当な扱いを受けているのかがじんわりと伝わってきました。

この映画には、こういう観る者の想像力を働かさせる演出がちょこまかあって、優れた作品だなぁと思いました。ダイレクトに発するのではなく、暗に発するというやり方、好きです。

そして、ハーズ・スレイマン、けっこう好みのタイプです。
すごいハンサムというわけじゃないけれど、どことなく、母性本能をくすぐるような顔立ちじゃありません?アラビア語訛りの英語が、これまた存在感あって良かったです。
彼が恋人によく使う「ハビティ」(アラビア語(?)で「愛しい人」の意味)、わたしも言われた~い♪

ま、ま、それはさておき。
やはり、この映画の立役者と言えば、主演のリチャード・ジェンキンスです。
性格俳優ということで、もともと脇役ではひっぱりだこだったそうですが、40年のキャリアの中で、主演はこの映画が初めて!そして、初主演ながら、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたのです。惜しくも、受賞は逃してしまいましたが、ノミネートされただけのことはある素晴らしい演技でした。

ウォルターという人物は、基本、淡々としているんですが・・・
でも、その淡々とした中に、ほんの少しずつ違う色があって・・・
その微妙な色の差を、リジャード・ジェンキンスは絶妙に表してくれていて、そこが大変良かったです。
特に、タレクのお母さんと出会ってからの彼の様子は、なんとも愛らしかった!ちゃっかり眼鏡を変えているところとか、こまい設定も心憎かったです。

そうそう、タレクのお母さん役ヒアム・アッバスも良かったです。
凛とした強く美しい女性。
たとえ拘置所で面会できなくても「息子がいるところを確かめておきたい」とそこへ出向いたり、頑なに息子のいるNYから離れなかったり、息子のためには自分の生活も顧みず・・・彼女の深い深い愛、わたしも「母」として見習わなければなぁ、と、思いました。

ストーリーのおちには、正直、「あれ?ここで?まじで?」と思ってしまいました。けっこう、切ないです。
でも、ラストシーンのウォルターのジャンベの響きは、決して悲しさや憤りだけを感じさせるものではなくって・・・

ウォルターは、これから先、無気力なまま生きていくってことはしないんじゃないかな、と、思わせるものがありました。「生きていく!」、なんとなくですが、そんな力強さが感じられて・・・
悲しい終わり方なんだけれど、決して、そこで終わりっていう感じではなかったと思います。

とにもかくにも、心に響く素晴らしい映画。おすすめです!



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予告編
http://youtu.be/Rn3K199kv6c











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