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『ナイロビの蜂』 感想&予告編

産休に入って早3週間。
1週間程度で大掃除するはずが・・・やってもやってもなかなか終わらな~い!だが、しかし、どうにか先が見えてきたのであとひと踏ん張り、頑張りたいと思います。

さて、今日は社会派サスペンスであり、ラブストーリーであり、そして、ロードムービーとも言えるこの映画をご紹介します。 赤いアフリカの大地がそれはもう美しかったです。

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満足度:★★★★
2005年:イギリス
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ

あらすじ
アフリカのナイロビでイギリスの外交官として働くジャスティン(レイフ・ファインズ)は、ある日、弁護士で救援活動家の妻テッサ(レイチェル・ワイズ)を殺されてしまいます。
失意の中、帰国命令を受けたジャスティンはイギリスの空港で「偽装パスポートの疑いがある」とパスポートを取り上げられてしまいます。テッサの死に対する疑念が膨らんだジャスティンはテッサが生前調査していた事実をつきとめようと動き始め・・・。

感想
ジョン ル・カレの同名小説を『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督が映画化したものです。
・・・というのは、映画を見終わってから知りました。

多彩なカメラワークでスタイリッシュな映像が印象的だった『シティ・オブ・ゴッド』とはうってかわって、こちらの作品では、風景を大きく切り取った美しい画、そして故人を回想する時のちょっとぼやっとした幻想的な画が印象に残りました。

主人公はイギリスの外務省一等書記官のジャスティン。
物語はジャスティンが彼の妻らしき人物が殺害されたと伝えられるところから始まります。
ジャスティンの脳裏に浮かぶのは、妻テッサとの出会い、そして、アフリカのケニアへ赴任する準備をしている時にテッサから「一緒に行く」と逆プロポーズされた時の美しい思い出。

けれど、目の前にはテッサのむごたらしい遺体が・・・。
遺体がテッサであることを確認したジャスティンに、さらなる追い打ちがかけられます。

それは、テッサは愛人とのランデブーの末、殺害されたというもの。

愛人と噂されるアーノルドは国境なき医師団のドクターで、テッサが日ごろから公私ともに親しくしていた黒人男性です。
信じられない気持とともに、疑いを捨てきれないジャスティンは、事の真相を追及し始めますが、アーノルドがゲイであったことが判明し、その疑いはすぐに晴れます。
それでは、テッサはなぜ殺されたのか?
警察がテッサのPCやフロッピー、資料を持ち去って行ったのはなぜなのか?

疑問を持ちつつも、帰国を命じられたジャスティンは、イギリスの空港で「偽装パスポートの疑いがある」とパスポートを取り上げられてしまいます。
いよいよ疑念が膨らむジャスティンはテッサの従兄弟の協力を得、テッサが生前調査していた事実をつきとめようと動き始めます。そして、そこに浮かびあがってきたのは、治療と偽られた製薬会社の人体実験、製薬会社と政府の癒着問題でした。

大きな圧力によって、テッサは殺害された。
ジャスティンはその証拠をつかむため、偽装パスポートでケニアへ再入国、テッサが殺されることとなったルートを辿る旅が始まります・・・。

サスペンスとしては、スリリングではありましたが、分かりずらくもありました。
主要な企業の幹部、政府高官、それらの人物関係を1度見ただけでは把握するのが難しく、謎もいくつか残ってしまいました。 まあ、上下巻の長編小説を2時間ほどの映像におさめるには省略される部分が多くなるのはいたしかたないことかと思いますが・・・。

ラブストーリーとしての部分はとても美しかったです。
テッサの登場シーンは主にジャスティンの回想によるものなのですが、テッサの笑顔がとても魅力的で、ほだされちゃったジャスティンの気持ちがようくわかりました。

「静」であり、「受(動的)」のジャスティン。「動」であり「能(動的)」のテッサ。
正反対の2人であったからこそ、2人は出会ってすぐに強烈に惹かれ合ったのではないかと思います。

代々が外交官であるジャスティンの家柄にはなかったであろう、「革命」的な精神、そしてそれを貫くタフさ。ジャスティンの目にテッサはきらきら光ってうつったことでしょう。でもだからといってジャスティンが彼女に感化されるということはなく、「彼女の邪魔はしない」という線を引いて暮らしていたわけですが・・・。
テッサが殺されたことにより、ジャスティンはその線を消して行動に出ます。そして、初めてテッサの信念を体感することとなるわけです。

「全員を助けることはできなくても、今目の前のひとりを助けることはできる」かつてテッサにそう言われ、「目の前のひとりを助けても、助けられない人たちが大勢いる。それが現実だ」と返していたジャスティンが、旅をする中でテッサが訴えていた言葉を逆に訴えるようになる。そのシーンが印象的でした。

今目の前の1人を助けたからと言って、現実は変わらない。そう言って目をつむるのか、1つでも助けられることがあるのならたとえそれが大きな変化にならなくても行動するのか。
机上で理想を語るのは簡単だけれど、実際、その場にいた時に自分がどうするのか、どうなるのかは想像もつきません。

話しがちょっとそれてしまいました。
え~、テッサのほうは・・・。

直情的に行動してしまう自分の危うさを理解はしていて、だからこそ、物静かで、ある意味日和見主義なジャスティンのそばにいると「安心」できて「守られている」と感じられたんじゃないですかね。
だからこそ、そのシェルターを失くすわけにはいかなかった。テッサはジャスティンに自分のことを理解してもらいたいと思う一方で、一線を引いていつも同じように自分を受け止めてくれるジャスティンをとても必要としていたように思います。何ていうか、本能的に。

「守りたいから」というよりも「そのままでいて欲しいから。失いたくないから」、ジャスティンに自分がつきとめた事実を打ち明けるわけにはいかなかった・・・そんな風に思ってしまいました。

ただ、テッサの職業がいまいちはっきり描かれていなかったことがすごくひっかかりました。
ロンドンのテッサの部屋で、ジャスティンが「アネムスティ」と書籍を持ち上げるシーンがあったので、アムネスティ(ボランティアの人権団体)に関わっている何者かなのだろうとは思ったけれど・・・
見ている間、ずっと、テッサは何者なの?と疑問符がつきまとうとともに、テッサの強い信念に戸惑ってしまいました。

ま、それはさておき、ロードムービー好きのわたしとしては、何よりロードムービーとしての面にぐぐっときてしまいました。
ケニアのスラム、ロキの難民キャンプとテッサの足跡を辿っていく旅は、目を奪われる美しい画がたくさんで・・・
とりわけ、ラストシーンのトゥルカナ湖。夕焼けに照らされた湖と大地。これには息をのみましたわ。

また、ここで最後の時を過ごすジャスティンが・・・。キマッていたなぁ。
旅をする中で、今まで遠くから見守っていただけのテッサの信念にふれ、様々な疑問が解消され、満ちたりた気持ちで「マイホームに帰ろう」と・・・。

このラストも、ジャスティンならではだなぁ~と思いました。

個人的には、もうちょっと、こう、テッサの信念を晴らす行動を起こして欲しかったけれど・・・。でも、まあ、悪事の一端が暴かれる手紙はテッサの従兄弟に送ったわけだから、よしとしようか。

・・・何だか思いのほか長いレビューになってしまいました。

『シティ・オブ・ゴット』でもそうでしたが、「悲惨な現実」を描きつつも、「悲惨さ」を前面に押し出すわけではなく、あくまでそれを一背景として、登場人物たちを魅力的に描き出す。監督の才には圧倒されました。
「社会派」「サスペンス」として捕らえると、やや足りない部分があるように思いますが、「ラブストーリー」「ロードムービー」としてはとても素敵な映画です。


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予告編
http://youtu.be/6Q0KFQ1sgRk









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