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『春との旅』 感想&予告編

出産後、4歳の娘とともに、3週間ほど実家でお世話になっていたのですが、その時の一番の収穫は娘がわたしのばあちゃん-つまり娘にとってはひいばあちゃん-と仲良しになったことです。
今年90歳のばあちゃん、足は悪いものの、胃腸はとても元気。物忘れはやや多くなったものの、普段の会話では鋭いツッコミを入れてくることも。

ただ、たまに遊びに行っても、ばあちゃんに遊んでもらえはしないので、娘にとってはちょっと緊張しちゃう存在だったのですが・・・毎日一緒に過ごすうちに打ち解けて・・・
一緒にテレビ見ながらおしゃべりしたり、ばあちゃんから手あそび歌を習ったり。二人が声をあげて笑い合う姿はそれだけで目頭が熱くなってくるような幸せな光景でした。

一方、わたしの両親にとっては・・・
ばあちゃん、いつまで生きるんだ?という問題もなきにしもあらず。いくら元気といえども、一人残して旅行に出ることもできないし、引越しを検討しているものの3人で越すのと2人で越すのではわけが違いますしね。
もちろん、両親のどちらかが病気になったりしたら、わたしにとってもそりゃ他人事じゃない問題なわけで。

・・・と、前置きが長くなってしまいましたが、そんなこんなをちょっぴり考えてしまった映画でした。じんわりくる深イイお話です。

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満足度:★★★★
2010年:日本
監督:小林政広
出演:仲代達矢、徳永えり、大滝秀治、菅井きん、小林薫

あらすじ
足の不自由な元漁師の忠男(仲代達矢)と失職した18歳の孫娘・春(徳永えり)は、忠男の面倒を見てもらうために、疎遠だった親類縁者を訪ね歩く旅に出る。
親族との気まずい再会を経るうちに、忠男はこれまで避けてきた過去と向き合わざるを得なくなる。そしてそれを見ていた春も…。

感想

ある日、突然 -
ひとりの老人が家を捨てた。
孫娘春が、あとを追った。


HPのストーリー紹介冒頭にあるとおり、映画はひとりの老人、忠男が古びた家を飛び出すシーンから始まります。 「おじいちゃん!」と後を追うのは、忠男の孫娘、春。
5年前に春の母が亡くなって以来、二人きりで暮らしてきた忠男と春。二人はわけあって、忠男の兄弟姉を訪ねる旅へと出発します。

事の発端は映し出されませんが、失職した春が「わたしは東京に出て働きたい!おじいちゃんは自分のきょうだいに面倒をみてもらえばいいじゃない。」とか何とか口走ったことにあるようです。
忠男はその言葉にかっとなりつつも、この先の春の将来を思えばこそ、長年疎遠になっていた兄弟姉を頼ってみようと腹をくくったのでした。
とはいうものの、旅の最中にも何やかんやと春に頼りっぱなしで、まるでわがままな子供のような忠男。

そんなやっかいな爺さん役を仲代達矢さんが、癖のある演技で、けれどどこかしらチャーミングに見えるよう演じられていました。そう、「演じる」という言葉がぴったりの、若干オーバー気味の表情、台詞回しは好みが分かれるところかと思いますが・・・
この「忠男」というキャラクターにはとてもはまっていたと思います。

若い頃、好き勝手生きてきた忠男。そんな彼のことを兄、弟は好ましく思っておらず、そしてまた忠男も二人とはそりが合わないと感じており・・・
それでも、二人を訪ね、「俺の面倒をみてくれ」と。

「それが人に物を頼む態度か」と言う兄の意見は全く持って正しいのですが、そんな不遜な態度もまた可愛らしく思えてしまったのは仲代達矢さんだからかなと感じました。
訪ねていった先の兄と弟からは口汚くののしられ、そして、それに応酬し、結局、喧嘩別れになってしまう忠男。けれど、兄と弟にも、それぞれ苦しい家庭の事情が垣間見られ・・・

。 一番馬のあった下の弟は服役中であることが判明し、会えずじまい・・・。
肝っ玉姉ちゃんからは「アンタはひとりで生きなきゃダメよ!甘えるんじゃありません!」と厳しく諭され・・・。
一見、非情にも思われる兄弟のやり取りに見え隠れする家族の絆。
それが心に響いてきました。

そして、それはずっと忠男につきそっていた春の心にも変化をもたらせ・・・。

春は実は家族に関してけっこうな心の傷をもった子なんですが・・・
そんな春を演じた徳永えりちゃん、良かったです。
さびれた漁村で祖父と二人暮らしをしているという設定どおり、「垢抜けた」感がゼロだったのも良かったですが。何より、時折見せる真っ直ぐな眼差しが印象的でした。

ともあれ、一番心に残ったのは、忠男のおねえさんの含蓄あるお言葉です。

「辛いからこそ生きられるんだって思ったら、すーっと肩の荷が軽くなったのよ」

うろ覚えなので、全くこの通りではないと思いますが、こんなようなことを。

素敵な言葉じゃありませんか?
楽しく生きていくには、こういうある種の開き直りが必要だと思うんですよね。
このおねえさんと忠男、そして、おねえさんと春とのやりとりはそれまでの兄弟の中でも、一番深く、心にずしんずしんきました。

おねえさんとの別れ際、「もう会えないかもしれないけどよ」と告げる忠男とその言葉に涙ぐむおねえさん。これはいろいろな意味で名シーンだったと思います。

実際に、自分の家族に忠男のような人がいたら、迷惑と感じることも多々あるだろうし。もし自分の親や祖母(!?)の面倒をみる時がきたら、今とはまた違った風に感じるのかもしれませんが。
とりあえず、今のところ、じーんわり、心に残り、ちょっと昔気質な日本映画という印象を受けました。

ちなみに、わたしはこの映画を見た後、猛烈に日本酒が飲みたくなってしまいました。忠男がグビグビッとやっていたのでね。


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予告編
http://youtu.be/BLXyR5zgfzg



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