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『バクダッド・カフェ』 感想&予告編

砂漠にはまだ一度も行ったことのないわたし。
人生で一度くらいは行ってみたいな。鳥取砂丘でもいいから。ラクダに乗れるらしいし。
・・・って、別にラクダに乗りたいわけじゃあないですが。

と、どうでもいい前ふりをしてみましたが、今日ご紹介する映画はロスとベガスの間の砂漠にあるモーテル&カフェを舞台にした名作。80年代に作られたゆるーい一作です。

20141208_BagdadCafe.jpg

満足度:★★★★
1987年:西ドイツ、アメリカ
監督:パーシー・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー、ジャック・パランス、クリスティーネ・カウフマン、モニカ・カローン

あらすじ
ドイツのローゼンハイムからの旅行者ジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、アメリカ旅行中に夫と喧嘩をし車を降りてしまう。重いトランクを提げて歩き続け、モハーヴェ砂漠の中にあるさびれたモーテル兼カフェ兼ガソリンスタンド「バグダッド・カフェ」たどり着いたジャスミン。
そこにはいつも不機嫌な女主人のブレンダ(CCH・パウンダー)他、変わり者ばかりが集っていて・・・。

※2008年にパーシー・アドロン監督が全てのカットの色と構図を調整し直した『バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版』が製作されました。

感想
幾度となく聞いたことのあるタイトルのこの映画、ふと気が向いて借りてみました。
特に大きな事件が起きるわけではないまったり感、なんとなく結ばれていく友情、『かもめ食堂』的なゆるーい映画。見終えた時には主題歌の『Calling you』が耳にこびりついていました。

夫と喧嘩別れしたジャスミンが砂漠をとぼとぼ歩き続けてたどり着いたのは、さびれたモーテルを併設する、やはりさびれたカフェ。そこには夫婦喧嘩の末に夫を追い出したばかりの女主人ブレンダがいました。
汗だくで泣きはらした顔のジャスミンとまさに今泣いていたブレンダはお互い黙ったままでじっと見つめ合って・・・何がどうしたとお互い問うこともなく、物語はまーったりと幕を開けます。

年頃の娘と息子に手を焼き、見るからに経営難のモーテルとカフェを抱えたブレンダは四六時中イライラしっぱなし。モーテルの掃除も行き届いていないし、その事務所ときたら、まさにゴミの山。
見かねたジャスミンは猛然と掃除を始めるのですが、ブレンダには「人のものを勝手に片づけるな」と怒られてしまい・・・。(そりゃ、そうだ)
さらに娘と息子がジャスミンになついてしまったものだから、ブレンダとしては余計面白いわけがなく、思わずジャスミンに暴言を吐いてしまいます。

でも、ジャスミンはまるでスポンジのように、その怒りをも吸収していってしまうのです。
英語があまり得意そうではないジャスミン。言葉少なな彼女は否定的なことは一切言いません。
モーテルやモーテルの周りに勝手に居ついているちょっと風変わりな人たちに、批判的な目を向けることもなく、あるがままに受け入れる。そして、気づくと仲良くなっている。

「ありのーままのー♪」ではありませんが、ブレンダの娘や息子も「ああしろ、こうしろ」「それはダメだ」と言ってばかりの母親にうんざりしていたので、ありのままの自分を認めてくれるジャスミンに好意を抱くのです。

一方、ジャスミンの方も、夫との喧嘩別れで傷ついているはずなのですが、逆に、このモーテルに居つくことで、癒されていっている感じがしました。
間違って持ってきてしまった夫のスーツケースから出てきた手品の道具。それらをしげしげと眺め、練習して、周りのみんなに披露。些細なことですが、他人から喜ばれたジャスミンは喜ばれた分だけ、自分も元気になっていったような。

そして、それはいつしかささくれだったブレンダの心にも届いて・・・。
二人が何かを語り合うシーンは一度も出てこないのですが、二人の間には確かな友情が芽生えていくのです。
カフェの方もジャスミンの人柄と手品で大賑わい。始終イライラしていたブレンダもすっかり柔らかい表情になり、砂漠の中のさびれたカフェはいつの間にか砂漠を行き来する人たちのオアシスと化します。

ネタばれになってしまいますが・・・

最終的にはカフェは大盛況になるし、その居心地良いカフェ同様、映画も心地良く幕を閉じます。
最後のシーンでプロポーズにこたえるジャスミンの表情、何とも可愛かったです。そう、おデブの中年、やせたからって美人になるか?って感じの人なんですが、なーんか、素敵に思えてしまう不思議な魅力を持っていました。
そして、そんなジャスミンにプロポーズした自称・画家のじいさんも可愛かったです。二人の絵描きとモデルの関係も物語に色を添えていました。

特に大きな事件が起こるわけでもないゆるゆる系の一本。
ブレンダのように心がささくれだった時、あったかいハーブティーでも飲みながら、ぜひ、どーぞ。きっと癒されると思います♪


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予告編
http://youtu.be/Vv2EsAxLe4c



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コメント

コメント(2)
もう一度見たくなる聴きたくなる映画
コメントありがとうございます。

この映画独特の雰囲気とあの音楽
「I am calling you
Can’t you hear me
I am calling you」がリフレインします。

ゆる映画大好きです。

gogo_yellow_bicycle

2014/12/09 21:30 URL 編集返信
>gogo yellow bicycle さんへ
こちらこそご訪問&コメントありがとうございました♪

ええ、もう、耳にこびりついて仕方ありませんでした。ちゃんと歌詞の意味を取ると、めっちゃメッセージが込められてるんですね!

ゆる映画、わたしもけっこう好きです♪

ihuru

2014/12/11 04:02 URL 編集返信
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プロフィール

IHURU

Author:IHURU
アラサー→アラフォー女子。
出産・育児に追われ更新はまれです。
子ども嫌いだったわたしですが、目線がすっかりママになり、映画も昔とは違った点が気になるように。子どもと一緒に見た感想ものせていきます。

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