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『ふがいない僕は空を見た』 感想&予告編

最近お気に入りの窪田正孝くん。彼がサブで出ているというだけで借りてきたこの映画。
人妻と高校生男子がコスプレでSEXしているという情報から、軽い映画かと思っていたら…
「何これ、めっちゃ、重いテーマが盛りだくさんじゃん!」と途中で思わずつぶやいてしまったのでした。

重いテーマがもりもりですが、ラストは清々しく、良い感じに心がじわ~っとなりました。

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満足度:★★★★★
2012年:日本
監督:タナダユキ
出演:永山絢斗田畑智子窪田正孝、原田美枝子

あらすじ
高校生の卓巳(永山絢斗)はアニメの同人誌販売イベントで、アニメ好きのあんずこと主婦の里美(田畑智子)に声をかけられる。やがて二人は深い仲になり、卓巳はあんずのリクエストに応え、コスプレで情事にふけっていた。
一方、卓己の幼ななじみの良太(窪田正孝)は痴呆症が進む祖母を一人でかかえていて・・・

※第24回山本周五郎賞に輝いた窪美澄さんの小説『ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)』が原作です。

感想
高校生男子、卓巳。卓巳を誘惑した人妻のあんず、こと、里美。卓巳の幼なじみの良太。
3人の視点を通して、物語は進んでいきます。視点が入れ替わりつつ、時系列も行ったり来たりするので、途中ちょっとだけ分かりにくい部分はありましたが、147分という長めのフィルム、夢中になれました。

冒頭、卓巳視点であんずとのコスプレSEXが描かれ、そのきっかけが語られていきます。
あんずとのSEXを楽しみつつも、「ゴムなしで大丈夫」と言うあんずに不安になったり、お金を渡されることに抵抗を感じたり…
そんな時に同じ高校でずっと好きだった子に告白されたものだから、卓巳はあんずに別れを告げます。そう、彼、基本的に善人なのです。

バカ正直な善人というか、ちょっと鈍感なところはあるんですけどね。
お母さんが助産院を経営していて、とても強い芯を持った人なので、彼も真っ直ぐ育っているのかな、と。
だから、もともと好きだった子に告白された時も「ちょっと待ってて」って、ちゃんとあんずとケジメをつけようとして。ネタばれしちゃうと、でも、あれれ?俺ってあんずのこと、好きになってた?みたいな流れになるんですが、そんなとこもまたかわいい。

その後、それまでの様子があんず目線で語られ直していきます。そして、あんずと名乗っている時以外の、里美としての暮らしぶりも明かされていくのです。
この里美の設定が同性としてはヒリヒリきました。そりゃ、コスプレしてカッコイイ男子高校生とSEXに耽りでもしなきゃ、やってられないよねって感じなのです。(以下、ネタバレ含みます)

里美は不妊治療しているんですね。原因は里美にもあるのですが、夫の精子の数が少ないのも一因で、なかなか上手くいかない。
そこへきて、夫の母親のプレッシャーが半端ない。
夫自身はそんなに子どもが欲しい風でもないのに、母親に口ごたえすることは一切なく、言われるがまま。里美のことを守りもしなければ、人口受精が失敗したというような都合の悪いことは里美に連絡させる始末。
本当に、最低のマザコン夫。

それにしても、この夫の母がねー。怖いんだー。彼女は彼女で、精神病んじゃってるんだろうね。
友だちの孫自慢を愚痴っていたかと思いきや、突然、全然辻褄の合わない「だからね」という接続詞で「体外受精したらいいと思うのよ」っていう台詞には心底ゾッときました。

それにしても、田畑智子さん、潔い脱ぎっぷりで身体はってます!
脇役で見ることが多かったので、ここまで出来るのか~と驚きました。濡れ場だけでなく、ひとつひとつの表情や仕草にもね。
可愛らしい人だけれど、なんかその辺にいそうなタイプでもあるので、妙に生々しくてドキマギしてしまいました。
彼女がベビーコーナーで「赤ちゃんできたの?」とふいに卓巳に声をかけられた時の泣き出しそうな微笑み、たまらなかったなぁ…。

さて、そして待ちに待った窪田くんの番です。
卓巳の幼なじみの良太。父親はおらず、母親は新しい男と一緒に住んでいて、良太は認知症の祖母とボロい団地に二人で暮らしています。
良太は新聞配達とコンビニのバイトで生活費を稼いでいるのだけれど、家には母宛の借金の督促状が絶えず送られてきていて…。なんとか高校には通っているものの、食べ物にも困るほどのど貧乏。

いやー、しかし、これ、はまってました。自然すぎるよ、窪田くん。
幼なじみの卓巳のお母さんが良太のことを心配して、度々お弁当を差し入れしてくれるんですね。卓巳はそれを素直に良太に持って行く。
良太は表面上は何気なく受け取るんですが、心中やっぱり穏やかではないんですね。バイト仲間からは「施し受けちゃって」と揶揄されるし。

そのお弁当やコンビニの廃棄弁当をゴミ箱に捨てていくときの表情にね、悔しさとプライドが見え隠れしていて、ぐさっと胸に刺さりました。本当は喉から手が出るくらいおなかすいてるのに…。
なけなしの小銭で律儀にチロルチョコをレジに通す姿も切なかったなぁ…。

良太も心根が優しいんです。だから、母親が「この前渡したお金、一度戻して。また返すから。」とやって来ると、文句も言わずに渡して、それどころか、「大丈夫なの?」と声をかけてしまう。
自分だってその日食べる物にも困っているのに…。

だから、そんな良太が母親の部屋のドアの前で感情を爆発させるシーンはぐさぐさぐさーっときました。

「なんで俺を生んだの?欲しくもないのにできちゃったんでしょ?
おろせば良かったのに。
悪者になりたくないからってさー。自分の都合で俺を生まないでよ」


良太は卓巳のコスプレ画像のプリントを見て「ばっかだなぁ、こいつ」と吹き出して、それをばら撒くのに加担します。
鈍感な善意にもイライラしていたのに、コスプレSEXにうつつを抜かした挙句学校に来られなくなったなんて、そりゃ、怒りも爆発しますわな。
…でも、やっぱり、卓己を放ってはおけないんだな。優しい言葉をかけたりはしないのだけれど、そこになお、人の良さを感じてしまいました。

ラスト、卓巳は良太と母親のおかげで前を向くことができたし。良太はコンビニの先輩のおかげでやはり前を向くことができて。
誰かの助けがあるから人って生きて行けるんだよね、と。気持ちよく青い空を眺めることができました。

あ、最後に付け足し。
原田美枝子さん演じる卓巳のお母さんがとても素敵でした。
息子のコスプレSEXを知っても、息子が引きこもっても、「あの馬鹿、何やってんだか」とドーンと構えてて。卓巳が「母さん、ごめん」と言うと「あんたが謝ることなんて何もないのよ」と非難の一つもしないで、「卓巳、生きてね」って。

不妊、貧困、母子家庭、小児性愛者…現代の社会問題が色々盛り込まれていて、途中、ちょっと、しんどい気分になったりもしましたが。ラストは前を向いた卓巳と良太、そして聡美に救われ、清々しい気持ちになれました。
役者陣の名演ぶりが堪能できる一本。おすすめです!


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予告編
http://youtu.be/AqWoyd2wZ2E




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(2013/04/21)
永山絢斗田畑智子

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↓原作もけっこう良かったです♪


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