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『少女は自転車に乗って』 感想&予告編

サウジアラビアと聞いてぱっと思いつくのは「オイルマネー」と「超高級リゾートホテル」。
そしてアラブ人と言えば、全身白の民族衣装で身を固めた濃い顔の男性が思い浮かんでくる。女性の顔立ちが頭に描かれないなと思ったら、そうか、全身黒の布で覆ったあれか、と。

サウジアラビア出身の女性監督が描いたサウジアラビアの日常。ラストシーン、少女の瞳の輝きが印象的でした。

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満足度:★★★★
2012年:サウジアラビア
監督:ハイファ・アル=マンスール
出演:ワアド・ムハンマドリーム・アブドゥラスルタン・アル=アッサーフアブドゥルラフマン・アル=ゴハニアフド
公式HP:少女は自転車に乗って

あらすじ
サウジアラビアに暮らす10歳の女の子ワジダ(:ワアド・ムハンマド)は、近所の男の子に触発され自転車に乗ることを夢見る。けれど、母親(リーム・アブドゥラ)は女の子が自転車に乗るなんてと猛反対し、取り合ってくれない。
どうしても自転車を手に入れたいワジダは学校で開催されるコーラン暗唱大会に目をつけ、賞金目当てに出場を決意するが・・・。

特徴と見どころ
・少女の日常が淡々と描かれている(イラン映画的)
・サウジアラビアの文化、慣習が見えてくる
・窮屈な世界に一石を投じる少女が魅力的


感想
まず思ったのは「あ、なんかイラン映画っぽいな」ということ。
一人の少女の日常を淡々とカメラが追っていく。言いたいことは山ほどあるはずなのだけれど、それについて直接的には述べず、少女の日常をひたすら映し出すことで、問題点を観るものに委ねていく。

文化圏が同じだから、ですかね?
でも、サウジアラビアには「映画館」が存在しないそうです。なぜってイスラム教の「娯楽を禁じる」っていうことから、「映画館」の建設が禁じられているから。
でも各家庭でソフトや衛星放送から受信することは可能なので、映画自体を見ることは出来ているようです。果たしてこの映画は本国の人々にどの程度見られたのでしょうか?

それにしても、サウジアラビア政府=王族たちにとって、この映画は「厄介の種」でしょうね。
「男尊女卑」が定められていて、結婚、就職、旅行など全ての行為について、女性は「男性保護者(父またはその男兄弟、夫など)」の許可が必要とされており、車や自転車を運転することはもちろん、一人で出歩くことすら認められていない。10歳にもなれば、親兄弟や夫以外の男性がいる場所では、アバーヤと呼ばれる黒い布で全身を覆い、ヒジャブという黒いスカーフで髪を隠さなければならない。
そんな国ですから、女性たちに「抗議活動」を起こされることほど面倒なことはないでしょう。

この映画ではこういったサウジアラビアのもろもろの慣習が浮き彫りにされていきます。
主人公の10歳の少女ワジダは学校に通っているのですが、ある日、校長先生からアバーヤを身に着けて、髪も隠すように指導されます。学校内にいても、塀の外に男性がいたら、彼らから見えないところに移動しなければならない。
規則に違反したり問題行動を起こせば、「嫁にやられる」ということも・・・。

ワジダは近所の男の子と仲良しで、彼が得意気に自転車に乗っていることが悔しくてたまりません。自分も自転車に乗れたらどんなに楽しいだろう!と。
街の商店で真新しい緑色の自転車を目にしたワジダはどうしてもそれが欲しくて母親に懇願しますが、保守的な母親が賛成するはずはなく、まるで相手にしてもらえません。

けれど、諦めきれないワジダはミサンガを作って学校で売ったり、それをデパートにまで売り込もうとしたり、自分に出来ることは何でもやってお金を貯めようとします。
そして、最終的に目をつけたのはコーランの暗唱コンテスト。これに優勝すれば、すぐに自転車を手に入れることができる!

苦手だったコーランの暗唱ですが、ワジダはまるで興味のなかった宗教クラブにも入会し、必死にコーランを学んでいきます。
反対されても叱られても、少しもめげることなく、決して諦めない。時に狡猾でさえあるワジダのその姿勢がとても生き生きと描かれていました。

一方、ワジダの母親は夫が第二夫人を娶ろうとしていることにヤキモキしており、色々なことに不満だらけ。ワジダのおてんばな行動にもまた困らされていて・・・。
でも、ラスト。全てを吹っ切るかのように、ワジダの背中を押すところに母親の深い愛情が感じられました。この二人、とっても素敵な母娘でしんみりしました。

大木に模した家系図に「男の名前」しか書かれておらず、自分の名前を付箋で付け足したワジダ。後日、それははがされクチャクチャにされていて・・・。
その時のワジダの目をふせた表情が印象的でした。
同じように、最後の方で、ワジダと仲の良い男の子が「大きくなったら結婚しよう」と無邪気に言うのですが、やはり、同じように目をふせていて・・・。

自転車を手に入れるために手段を選ばずに行動するワジダですが、でも、立ちはだかる壁の大きさにどうしていいかわからないこともあるんでしょうね・・・。

ともあれ、「少女は自転車に乗って」とあるとおり、最後は自転車を手に入れることができます。
満面の笑顔でこぎだすワジダはもちろん最高に幸せそうで、爽快でした。
淡々と日常を追っていくので、少し怠惰に感じる部分もありましたが、異文化に興味がある方なら楽しめる一作だと思います♪


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予告編
http://youtu.be/ZOohaXdgx9k



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ワアド・ムハンマド

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