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『her/世界にひとつの彼女』 感想&予告編

OSに入れたAI(人工知能)に恋してしまう男の物語ということで、なんとなくコミカル系をイメージしていたら、実はシリアス系でした。
そしてAIに恋するというのがテーマというよりは、その前の失恋をどう乗り切るかというのが本当のテーマだったような。そこに行きつく過程にAIとの出会いがあり、それによって自分を見つめ直せたというようなお話しに感じました。

現実世界であるような、ないような、そんな雰囲気が絶妙でした。

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満足度:★★★★
2013年:アメリカ
監督:スパイク・ジョーンズ
出演:ホアキン・フェニックスエイミー・アダムスルーニー・マーラオリヴィア・ワイルドスカーレット・ヨハンソン(声のみ)
公式HP:Her/世界でひとつの彼女

あらすじ
近未来のロサンゼルス。セオドア(ホアキン・フェニックス)は別居中の妻キャサリン(ルーニー・マーラ)との離婚に踏み切れず、沈みがちな毎日を過ごしていた。
そんなある日、彼はAI(人工知能)=サマンサ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。知的でユーモアに溢れ、自分に好意的なサマンサ。セオドアは次第に彼女に惹かれていくが・・・。

特徴とみどころ
・近未来のロサンゼルスが舞台でその雰囲気作りが見事
・AIの声を担当するスカーレット・ヨハンソンのハスキーボイスがたまらない
・近未来だけれどセオドアの仕事は手紙代行業というちぐはぐさが巧妙


感想
いつとははっきりされていませんが、近未来のロサンゼルスが舞台です。
映画全体の色味というか、配色というか。パッと見た感じがどこか現実世界っぽくないんですよね。
全体の画の中でセオドアの衣装だけがパッと浮き上がるような、計算ずくで作られたその少し不思議な感じが見事に近未来的な雰囲気を醸し出していました。

AI=人工知能に恋をする ―
ITの進化が続く限り、あり得ることだと思います。むしろ、理想の恋人や友人にプログラムされたAIに大いに慰められたりしちゃうんじゃないかな。

主人公のセオドアが恋したAI=サマンサも最初はまさに理想的な恋人だったのです。
いつでも自分の味方で、リスペクトがあって、優しい言葉を投げかけてくれる。落ち込んでいたら慰めてくれるし、サマンサ自体はいつも好奇心旺盛で無邪気そのもの。
現実世界の恋人のように、愚痴ったり、自分を批判してきたり、不機嫌になったりしない。そりゃ、セオドアじゃなくても、そんな相手と話していたら、楽しくなってきますよ。

スマートフォンにインストールしたサマンサに外の世界が見えるようカメラをオンにしてデート。
電話で話しているように見えなくもないけれど、1人ではしゃいで跳ね回っている姿はちょっと痛々しいし。あげく、テレフォンセックス的に行為にふけるのはどうかとも思ったけれど…。
でもまあ、サマンサの声の主がめちゃセクシーボイスだったからね。ありったら、ありなのかなぁ。もうこれは趣味の問題なので、こういうの苦手な方はドン引きするかもしれません。

でも、サマンサの声役に挑んだスカーレット・ヨハンソンの声は本当に素敵でした。
少しかすれ気味の声は妙にセクシーで。落ち着いた良識ある大人の女っぽさがありつつも、かなり艶やか。
こんな声で自分に都合のいいことばかり囁かれたら、誰だって、恋愛的感情くらい持ってしまうんじゃないかという説得力がありました。

ともあれ、理想的な恋人の出現により、別居中の妻と正式に離婚の手続きを進める決意を固めたセオドア。でも、別れ際、妻から手痛い台詞を言われてしまって…。
凹みマックスな中、勝手に進化してより人間っぽくなったサマンサが「最近、冷たいのね。ベッドの回数も減ったし」なんて倦怠期のカップルそのものの批判をしだして。いやはや、これには笑ってしまいました。

そしてやはり人間同士の付き合いのように溝ができてしまうっていう展開。
一体、この物語はどういう風に終わりを迎えるんだろう?と、この中盤過ぎたあたりではまるで想像がつかず、先が非常に気になりました。
ここからネタばれになりますが…

倦怠期を乗り越え、一度は修復したかに見えたセオドアとサマンサ。
セオドアは妻のことを吹っ切り、サマンサと正式に恋をしようとウキウキし始めます。けれど、サマンサはセオドアの知らない間にまたしても進化を遂げてしまい・・・

結局、オチ的にはサマンサとの出会いでセオドアは別居中だった奥さんとの関係をスッキリさせて、前へ進む準備ができたという感じで。
サマンサ=AIに恋をした男の話というよりは、1つの恋を終わらせるのに誰かがきっかけとなってくれた、その誰かがたまたまAIだったというような。その終わり方が気に食わなかったということは全然なく、むしろ、そういう持っていきかたには好感度大でしたが、なんとなく、映画のPRとはちょっと違うんじゃないかなぁーと。

・・・んー、わたしの受け取り方が変なのかな?

最後に、セオドアの仕事が興味深かったです。
どんな仕事かというと、手紙の代筆業。近未来だけど、「手紙」。真心あるようでいて、でも「代筆」。その二重の矛盾が面白いなぁーと。
そしてセオドアの書く手紙はかなーり心温まるものなのだけれど、実際の彼はその雄弁な手紙とはまるで違っていて、巧く言葉を口に出来ない不器用な人なんです。

そんなセオドアの物語。
恋物語としてみるかセオドアの成長物語とみるか、それは見る人次第なのかな?好き嫌いはわかれるところかもしれませんが、一風変わった物語やまったりした映画が好きな方にはおすすめです。


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予告編
http://youtu.be/xmkFRwmOzVA



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「her/世界でひとつの彼女」

かなり、きました。ナケマシタ。

her/世界でひとつの彼女

★★★☆ 製作:2013年 米国 上映時間:126分 監督:スパイク・ジョーンズ  舞台は近未来のロサンゼルス。代筆ライターという特殊な仕事をしているセオドアは、妻と別居中だがなかなか離婚の決断が出来ない。あんなにも愛し合っていたはずなのに、と美しい記憶ば

her/世界でひとつの彼女

【HER】 制作国:アメリカ  制作年:2013 そう遠くない未来のロサンゼルス。ある日セオドアが最新のAI(人工知能) 型OSを起動させると、画面の奥から明るい女性の声が聞こえる。彼女の 名前はサマンサ。AIだけどユーモラスで、純真で、セクシーで、誰より人間 らしい。セオドアとサマンサはすぐに仲良くなり、夜寝る前に会話をしたり、 デートをしたり、旅行をしたり・・・・・・一...

コメント

コメント(6)
そうそう、
そういう仕事してました! ユニーク。映画の色彩、内容もファンタジーめいて好きでした。
ハスキーボイスは実に色っぽいです!

ボー

2015/03/29 09:41 URL 編集返信
>ボーさんへ
ボーさん、コメントありがとうございます♪
素敵な色彩でしたよね。内容によくマッチしていたと思います。
そうですよね、あのハスキーボイスは本当に色っぽい!

ihuru

2015/03/29 14:50 URL 編集返信
No title
ihuruさん
コメントありがとうございました。
ロボットやコンピューターとの恋を扱ったSFはあったかもしれませんが、OSとの恋という設定は初めてのような気がします。
 仰る通りスカーレット・ヨハンソンのセクシーボイスは良かったですね。ただあの大女優に、声だけの出演というのは非常にもったいない感じがしました。

ケント

2015/04/04 21:13 URL 編集返信
>ケントさんへ
こちらこそ、ご訪問&コメントありがとうございます。
OSとの恋、確かに、わたしも今までみたことないです。でもCMから感じられるほどのSF感はありませんでしたよねぇ。
声だけの出演、もったいないような気は確かにしますね。でも、あの声だったからこそ、セオドアの心の変化にリアリティがあったような気も・・・。

IHURU

2015/04/06 15:05 URL 編集返信
こんにちわ。ihuruさん♪
コメントありがとうございました☆

この作品、映像の全体の色や雰囲気がとても綺麗でステキでした。

OSとの恋。
近い将来、実際にあり得そうです。
だって、ネットで知り合って恋をすることだって一昔前からは考えられないことでしたもんね。

ラストはイィ感じに収まりましたね^^

mia☆mia

2015/06/21 14:14 URL 編集返信
>mia☆miaさんへ
こちらこそ、訪問&コメントありがとうございます。

近未来を感じさせる雰囲気はばっちりでしたよね。無機質な感じがありつつも、ぱっと華やかな色もあって…。

そういえば、確かに、ネットで知り合ったと言っても、昔のように驚かなくなりましたね!
もう数十年後にはOSが恋の相手とまではいかなくても、話し相手位になるのが当たり前になっていたりして。

IHURU

2015/06/23 13:51 URL 編集返信
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プロフィール

IHURU

Author:IHURU
アラサー→アラフォー女子。
出産・育児に追われ更新はまれです。
子ども嫌いだったわたしですが、目線がすっかりママになり、映画も昔とは違った点が気になるように。子どもと一緒に見た感想ものせていきます。

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