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『夢売るふたり』 感想&予告編 - 松たか子、圧巻の演技力に魅せられる!

長い間、阿部サダヲさんがどうにも苦手で仕方がありませんでした。
金髪だったドラマ『医龍』は良かったのですが、超話題作だったドラマ『マルモのおきて』に関しては再放送でチャレンジしようとしたものの、子どもたちが登場してくる前に挫折してしまったほど。
でも、最近、ドラマ『心がポキッとね』を見て、克服!・・・や、克服っていうのも失礼な言い方ですが、とにかく、苦手意識が消えました!

で、かねてより、気になってはいたけれど、阿部サダヲかぁ・・・と思っていたこの作品を鑑賞!
彼も良かったですが、やはり、たか子さん、凄いなぁ~、とうならされた一作です。

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満足度:★★★★
2012年:日本
監督: 西川 美和
出演: たか子阿部 サダヲ鈴木 砂羽木村 多江、安藤 玉恵
公式HP:夢売るふたり

あらすじ
東京の片隅で小料理屋を営む貫也(阿部サダヲ)と妻の里子(たか子)。店は小さいながらも順風満帆だったが、火事で全てを失ってしまう。
ある日、貫也が常連客と一夜を共にしワケありのお金を手に入れたことから、里子は結婚詐欺で金をだまし取ることを考案する。結婚願望の強いOLなど寂しい女たちの心の隙につけ込んで、店を再開するための資金を稼ぐ二人だったが・・・。

特徴と見どころ
・突拍子もない設定なのにリアル
・複雑な役柄をサラリとこなすたか子
・妙に成り立つ結婚詐欺師、阿部サダヲ


感想
小さいながらもお客で賑わう小料理屋。客との会話を楽しみながらテキパキ働く大将と女将。
そんないつも通りの夜に悲劇が起きてしまいます。
ふとしたことから焼き場で上がった火の手は狭い店内を瞬く間に焼き尽くし・・・。

全てを失ってしまった二人。
火の手の原因は夫にあるけれど、彼を責める言葉は一切吐かずに、ラーメン屋で健気に働き始める妻の里子。一方、プライドが邪魔をしてなかなか仕事を続けられない夫の貴也。
女と男、この構図がとてもリアルでした。窮地に立たされたとき、すぐに現実と向き合えるのは意外にも女の人ですよね。

そして、また、里子がとても出来た女房で。「10年前に戻っただけだよ」と、本当に何一つ泣き言を言わないもんだから・・・。
貴也としては余計辛くなってしまったかもしれません。かといって、それを正直に言うこともできないし、謝ることもできない。この夫婦の距離感と男の情けなさがとてもリアルでした。

その後、貴也が常連客と再会したことから、里子が「結婚詐欺で新しい店の開業資金を貯める」ということを思いつき、「夫婦で結婚詐欺」という突拍子もない物語になっていくのですが。
その話のもっていき方がとても秀逸でした。

札束に入っていた手紙から、常連客との情事を悟った里子。最初は夫の嘘と不貞にキレて、お札を燃やし始めるのだでですが・・・。その手紙から女が置かれていた精神状態に気づいて、貴也に「アンタ、何したん?」と。
珍しく里子にすごまれた貴也のほうはシドロモドロに「いや、特別なことは何も。フツー、フツーっていうか、フツー以下」と全てを暴露してしまい。それを聞いて、里子の考えは固まるのです。

みんな淋しくてみじめな思いを抱えているのよ


そういうところに、一筋の光を見せたら、特別なことは何もしなくても女は夢を見るようになる。貴也を説き伏せるために、そんなことをとつとつと語る里子の声はとても耳に残りました。
そんな里子の迫力に押されて、結婚詐欺をはたらくようになった貴也。
里子の目にかかった淋しい女たちは、そんな馬鹿な!?という具合にコロコロと貴也に騙されていきます。最初は「いやいやいやいや!」と思ったのですが・・・

ハンサムな男だったらそれこそ怪しく感じるかもしれないけれど、普通もしくは普通よりちょい下といった風貌の阿部サダヲは実にぴったりだったなぁ、と。悪いことする人には見えないし、それこそ、弱っているところに自分が望むとおりの言葉をかけられたら、そして自由になるお金があったら・・・
2人の未来のためにという大義名分でそのお金を使ってしまうかもなぁ・・・と、意外とすんなり騙されてしまう女たちにもリアリティを感じることができました。

実際の結婚詐欺師にも「え?この顔で?この体型で?」という人、いますものね。タイミングとツボさえつかめば、転がせちゃうんでしょうね。

ともあれ、二人はその方法で着実にお金を貯め、「店を開いたら、倍にして返そうね!」とまた新たなるターゲットを探していくのですが。元々、まっとうな人間の二人。
里子は貴也が他の女と関係を持つことに冷静でいられなくなるし。貴也のほうは女を騙すことに罪悪感が募っていきます。
そうして少しずつ狂っていく二人の歯車。

ここから先がまたゾクゾクするほどリアルで。
里子と貴也の間に子どもがいなかったことに関して表立った説明はなかったし、示唆するようなエピソードもなかったのですが・・・
女性であれば、何となく同じような想像に行きつくような、その歯がゆさがまたたまりませんでした。
木村多江さんがまたここでいい仕事してくれているんですよねぇ。

正直、子どもを巻き込んでしまったラストは好きじゃないのですが・・・
里子が怒りのあまり食パンむしゃむしゃ口に入れていくシーン、燃やしかけたお札を一枚ずつのばしていくシーン、生理がきちゃって感情を押し殺しながら機械的にナプキンをあてるシーンなどなど、とにかく、たか子さんに圧倒されました。なんていうか、凄いものを見せられたなぁーという一本です。


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予告編
https://youtu.be/o6xZczEHGR4




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