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『善き人のためのソナタ』 感想&予告編 - まるでホラー映画のような恐さを感じる一作

ここのところ、どうにも政府の暴言暴挙が耳につきますが・・・
言論の自由、思想の自由、本当に大切ですよね。
本当の意味での民主主義、守っていってほしいものです。

ラストの主人公の表情に震えがきた一本です。

20150814_SONATA.jpg

満足度:★★★★★
2006年:ドイツ
監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエセバスチャン・コッホマルティナ・ゲデックウルリッヒ・トゥクール

あらすじ
シュタージ(国家保安省=秘密警察)の局員ヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と恋人で舞台女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)が反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。
ヴィースラーは盗聴器を通して彼らの監視を始めるが、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられ…。

特徴と見どころ
・長年タブーとされてきた「シュタージ」(秘密警察)の物語
・国家の任務として行われた恐るべし監視
ウルリッヒ・ミューエの無表情の中の表情が素晴らしい


感想
旧東独の共産主義体制の中枢を担っていた「シュタージ」(秘密警察)の話です。
東西ドイツが統一した後も、この手の話を描くのはタブーだったそうで、今作が初めてとのこと。とても興味深い映画でした。

1984年、シュタージの局員であるヴィースラーは、劇作家のドライマンとその恋人である舞台女優のクリスタが反体制的であるという証拠をつかむよう命じられます。
体制に忠誠なヴィスラーは、2人の生活を丹念に監視、けれど、いくつかの理由から、ドライマンの潔白を偽装するようになります。(以下、ネタばれ含みます。)

いくつかの理由・・・

個人的には、単にヴィスラーがクリスタに一目惚れしちゃったからじゃないの?という印象が1番強かったのですが。
製作者サイドは、ドライマンが任務の中途で、『善き人のためのソナタ(*)』をはじめ、西側の音楽、文学、思想にふれたことを1番の理由づけにしているようです。

*反体制の烙印を押され演出家の職を奪われたイェルスカがドライマンに「この曲を本気で聴いた者は、悪人になれない」というメモ書きをしてプレゼントしたもの。ドライマンがピアノで演奏したこの曲を、ヴィスラーは盗聴の際に聞き、感動を覚えます。

また、任務を命じた大臣のクリスタに対するよこしまな欲望。それに気づいたことも関係あるのかなぁ・・・。
あ、あと、こんなシーンもありました。偶然エレベーターに乗り合わせた子どもに「おじさんはシュタージの人?パパは、友だちを刑務所に送る悪い奴だって言ってたよ。」というようなことを言われ、自分たちがどんなふうに思われているか思い知るような・・・。

ともあれ、この理由部分、どうして、ヴィスラーはドライマンの味方になったのか、どうして体制に疑問を抱くようになったのか、ここがもうちょぴっと分かりやすく描かれていると、もっと良かったと思います。
まあ、いろんな要素が重なることによって、ヴィスラーの考えは変化していったんでしょうね。

それはそうと、相当、怖いです。
盗聴、盗撮、延々と続く取り調べ。1度疑われた者は、自由も職業も奪われてしまう。それが当然の世の中。
ドライマンとクリスタの部屋を昼夜を問わず盗聴するヴィスラーには、おぞましさを感じずにはいられませんでした。だって、もろストーカーですよ。何時に出て、何時に戻ったかということから、何時に喧嘩して、何時にセックスしたなんてことまでを探っている。そして、それを逐一タイプする。

しかも、それが個人的なものではなく、国家の任務として行われているのです。

今までも、たとえばキューバ革命により投獄された芸術家や亡命した芸術家についての映画などはいくつか見て知っていましたが・・・
そこに至るまでの詳細な様子を描いたものは見た事がなかったので・・・衝撃的でした。怖い、その一言につきます。

ヴィスラー役のウルリッヒ・ミューエ、最初は本当に気持ち悪くて、怖くて・・・でも、感情を押し殺した控えめな様々な表情が素晴らしかったです。
細かい内容は割愛しますが、彼のラストシーンの一言「わたしのためだ」("That's for me"って聞こえたんですが・・・空耳?ドイツ語でも似てるのかな?)には、涙が溢れてしまいました。
一気にきましたね~。それまでのいろいろなことが含まれた表情、声で。

歴史を勉強して見直したら、もっと味わい深く感じそうな一本でした。
そうそう、2007年アカデミー賞 外国語映画賞にも選ばれています。


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予告編
https://youtu.be/LEqn8n6sOnI




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