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『ジョゼと虎と魚たち』 感想&予告編 - ほろ苦いけれど爽快なラブストーリー

前回ご紹介した『かもめ食堂』を見たことがある方は、誰しも、映画を見た後に食欲がわいたのではないでしょうか?
「食堂」の名にふさわしく、映画に出てきた料理は全然特別なメニューじゃなありませんでしたが、鮭が網の上でジュジュジュと焼ける音やご飯からやさしくたつ湯気には、ゴクリとつばをのみこんでしまったのではないかと思います。

今回ご紹介するこの映画では、池脇千鶴ちゃん扮するジョゼが「おいしそうなごはん」を作ってくれています。『かもめ食堂』と同じく、ごくごく普通の日本の食事。
でもって、この食事を恒夫(つねお)役の妻夫木くんが本当においしそうに食べてくれています。

この映画は、そんな2人のちょいとビターな、でも、どこか爽快なラブストーリーです。
ふだんラブストーリをあまり好まない方にもおすすめです。ヾ(´ー` )ノ

090321JOZETORA.jpg

満足度:★★★★★
2003年:日本
監督:犬童一心
出演:妻夫木聡、池脇千鶴、新屋英子、シンヤエイコ、上野樹里
公式HP:ジョゼと虎と魚たち

あらすじ
ある朝、恒夫(妻夫木聡)は、足が不自由な女の子ジョゼ(池脇千鶴)と出会う。
なんとなく彼女が気になった恒夫はジョゼがオババ(新屋英子)と2人で暮らす家に通い始めるが、ちょっとしたことからジョゼと仲違いし、音信不通となってしまう。けれど、そのしばらく後、オババが亡くなったことを知った恒夫は再びジョゼの元を訪れ・・・。

※田辺聖子の短編小説『ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)』が原作です。

特徴と見どころ
・池脇千鶴ちゃんの凄味のある演技力
・妻夫木聡くんの普通っぽさ
・楽曲が良い(くるりプロデュース)


感想
原因不明の病で足が歩けない女の子とのラブストーリーなんていうと、何だかお涙頂戴系のロマンスを想像してしまうかもしれませんが・・・
180度違います。
この映画にはよくありがちな同情的なセンチメンタルさは一切ありません。だからこそ、とってもきらきらした映画になっているのだと思います。

なんといっても、池脇千鶴ちゃんの演技が素晴らしいです。
オババに育てられた女の子という設定からか、全編を通じてやや乱暴な関西弁と妙な凄みが特出しているのですが、ちょっとした仕草で、ヒト慣れしていないウブな様子を顕にしていて・・・

特に、カメラが後ろ姿を捉えたときの表現力 -手のうごきや肩のうごき- には、ほうっとため息ついてしまいました。

対する、妻夫木くん。
最初は、池脇千鶴ちゃんの演技には足元にも及ばないと思ってしまったのですが・・・改めて考えると、逆に彼の「普通っぽさ」がとても良かったです。

いつも思うのですが、妻夫木くんは、「そのへんにいそう!」な感じがするんですよね。恰好いいけれどもとびきり美青年というわけでも、特別オーラがあるわけでもない。
どちらかと言えば、好青年そうだけど、でも、正義感に溢れかえっているっていう感じでもない。スケベだったり、おせっかいだったり、親切だったり、冷たかったり、煮え切らなかったり・・・もろ、等身大の男子の感じがするのです。

池脇千鶴ちゃんが「ジョゼ」という特殊なキャラをある意味常人離れした雰囲気で演じていたので、妻夫木くんの普通っぽさが、絶妙なリアリティをもたらしてくれていたような・・・
よくよく考えると、そんな気がします。

古い一軒家で、「何の役にも立てない壊れもん」と世間体を気にするオババに育てられたジョゼ。小学校にすらまともに通っておらず、近所に捨てられたいろいろな本から知識を貯えてきた一風変わったジョゼ。

そんなジョゼに好奇心を隠せなかった「恒夫」はいたってフツーの大学生。
大学には、セックスだけの関係の女の子もいるし、気になっている女の子「かなえちゃん」もいる。そんな優柔不断さがジョゼを傷つけて、ジョゼからもオババからも「2度と来るな」と引導を渡されて・・・。
で、それに逆らうほどの勇気も余裕も持ち合わせてはいない。

でも、何だかんだいって恒夫は優しいから、ジョゼのオババが亡くなったことを知った時には、一目散にジョゼの元に駆けつけます。
強情な態度とは裏腹に、一人ぼっちでどうしようもなく苦しんでいるジョゼ。

ジョゼが恒夫に自分の全てをさらす・・・
2人の最初のラブシーン、池脇千鶴ちゃんはセクシー系ではないゆえに、妙に生々しいエロさを感じてしまいました。そして、恒夫の「泣きそうだ」にはひどく感動してしまいました。(何だかこの辺、オヤジ目線とオトメ目線がごちゃごちゃ入れ替わりました・・・)

その後、恒夫は、自分に全てを投げ出したジョゼが愛しくって、ほおっておけなくて、一緒に暮らし出しますが・・・

それからの2人の結末のきっかけとなるような具体的な決定打は特に描かれません。でも、その顛末はじんじん伝わってきてしまい・・・
どうしようもなく切なくなりました。痛いほどにね。

でも!
やっぱり、女子は強いのよね。そうよ、女子たるもの、こうでなくっちゃ!
ラスト、ジョゼが車椅子で颯爽と外の世界を走る姿、そして、その姿にかぶせてかかる「くるり」の主題歌『ハイウェイ』が何とも爽快でした!

切ないけれども爽快。かなりおすすめのラブストーリーです☆


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思わずホロリとした名言

「いつかあんたがおらんようになったら、迷子の貝がらみたいに、一人ぼっちで海の底をころころころころ転がり続けることになるんやろ。
-でも、まあ、それもまたよしや。」 by.ジョゼ


「分かれても友だちになれる種類の女の子もいるけど、ジョゼはちがう。
僕がジョゼに会うことはもう2度とないと思う」 by.つねお



予告編
http://youtu.be/g-zrgKAQnQg



「くるり」の曲が使われている映画

ジョゼと虎と魚たち(通常版) [DVD]   天然コケッコー [DVD]   リアリズムの宿 [DVD]


原作もおすすめです!
実は短編なのですが、表題作以外も素敵です。

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)




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